【書評】スパイ教室1巻
今回はスパイ教室というラノベの1巻の感想を書こうと思います。
表紙に釣られて買いました。
以下ネタバレ含みます。
話の流れとしては、落ちこぼれ少女7人(それぞれ1点特化能力持ち)が世界最強のスパイに教えられた後、不可能任務という死亡率の高い任務に挑むというもの。
話の流れは面白いのだが、スパイ教室というネーミングからして暗殺教室と被るのが残念な所。
実際途中までスパイの先生が教えるの下手だから先生を殺してみろ。みたいな流れは暗殺教室のデジャヴ感がプンプン。
暗殺教室はころせんせーの人外じみたデザインも相まって、ころせんせーの無敵感がありましたが、姿が人間になるだけで挙動が人間で出来うる想像の範囲内に収まってしまうのが残念でした。
話の後半でこの巻のボスに遭遇するのですが、ボスも結局スパイ先生よりミリ強い程度。
あっコレ暗殺教室のころせんせーの弟子と烏丸先生が戦う所みてーだなぁという感想しか抱けなかったのが残念。
この小説の残念な箇所は他にもあり、実は8人の少女を集めたのだが、敵を騙すため盗聴されてるのを逆手にとり7人として生活していたというのが最後の方に明かされます。
この小説は最後になるまで少女達は髪の色の呼称以外ほとんど個人の名前が出てきません。
しかし、始めにあるカラーイラストページで髪の色のキャラクターイラストが書いてあるのですが、その時点で7人では1人足りないことが分かってしまいます。
この小説最大の問題はイラストページという罠が潜んでいるのが最大の問題だと思っています。
暗殺教室とのデジャヴ感、最初のイラストページの2点が無ければ良かったかなという作品。
というか全体に伏線が散らされており、むしろこの小説良作です。
特に最後に進むに従って伏線回収されていく様は面白いとしか言えません。
小説大賞をとった作品とのことで、受賞も納得の出来でした。
ただ、このまるまる使って伏線回収していく様は1巻でしか出せないのではないかと逆に心配してしまいます。
2巻も買ったのですが、1巻の面白さが出せるのかスゴい心配になるほどこの1巻は全体として出来が良いです。
気になった方は読んでみて下さい。